国立六大学連携コンソーシアム設立の理念

千葉大学、新潟大学、金沢大学、岡山大学、長崎大学及び熊本大学の国立六大学は、
本日(平成25年3月6日)、各大学の自主自立を尊重しつつ、新しい大学連携の枠組みとして、
国立六大学連携コンソーシアムを構築することを宣言する。

我々国立六大学は、それぞれ旧制医科大学、旧制高等学校、旧制師範学校等各専門分野の旧制学校を引き継ぎ、
新制大学として学生数約1万人規模を擁し、各地域において基幹となる総合大学として、
国と地域の発展に多大な貢献をしてきた。
また、我々国立六大学は、「知の継承と知の創造」という大学の使命を深く自覚し、
時々の次代を担う人材を育成する「教育」と、国家と社会の未来を切り拓く「研究」を推進してきた。
六大学合わせて年間2万人近い優秀な学生を国内外に送り出すとともに、多くの分野で世界レベルの
研究業績を生み出してきた実績を有しており、我々国立六大学が我が国における高等教育の中核を担う機関として、
我が国と世界の発展に大きく貢献してきたものと自負する。
しかしながら、21世紀を迎え、大量生産・大量消費文化の終焉、環境や食料等地球規模の深刻な課題の現出、
先進国における少子高齢化の進行、経済等あらゆる分野での国際競争の激化と社会のグローバル化・複雑化など、
世界も国や地域も急速に変貌し、知識基盤社会の進展の中核を担う大学自体の在り方にも
大きな変革を迫る事態となっている。
今この時に当たり、我々国立六大学の学長は、「知の継承と知の創造」という
大学の使命に立ち返り、相互に連携し、持てる力を結集してこの大きな転換点を乗り越えようと決意した。
我々国立六大学は、その歴史や規模、各地域の中核的教育・研究機能を担う点など共通する立ち位置に在り、
直面する課題についても共有できるものが多く、それぞれの大学が持てる優れた教育研究基盤を活かしつつ、
高度な国際性、学際性、先進性に裏付けられた教育研究を連携・協働させることにより、
国家と社会の要請に真に先がけて応えるのみならず、社会の将来像を提起できるものと固く信じる。

我々国立六大学は、緊密かつ強固に連携し合い、世界的水準の独創的な研究拠点の創出、
グローバル社会でリーダーとなる人材の育成、地域社会への貢献、国際的活動の推進のための
具体的な取り組みを急ぎ遂行する決意である。
とりわけ、喫緊の課題は、大学の国際化とグローバル人材の育成である。そのため、
六大学は連携して、学生・研究者の相互派遣や大学の教務・事務その他の機能の国際化を早急に整えるとともに、
外国の実力ある大学連合とも連携し、世界的な学術交流を推進する。